漫画原作者 猪原賽BLOG

「学園ノイズ」「悪徒」「放課後カタストロフィ」の原作者/ブロガーが告知したり漫画の作り方、関連ニュースをお伝えします

【お知らせ】Kindle版新刊『漫画原作のゲンバ』発売開始!漫画原作者志望の方にオススメ!?(笑)

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先日お知らせした電子書籍、AmazonKindle版のシナリオ集が無事発売となりました。

猪原賽のオリジナル漫画原作シナリオ5本を収録した、漫画原作特化版のシナリオの作法がわかる一冊です。

収録作品は以下の5作品。

全てにマンガ家・横島一さんのネーム作例(一部)が収録されています。

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Amazonのリンク先の紹介文から、各作品引用して紹介します。

(ま、自分で書いたんですけど。)

 

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『スターダッシュ★アルマクロー』

神奈川のとある街を舞台にしたヤンキーの闘争と思われた事件が、実は宇宙人の星間戦争の代理闘争だった――という設定のSFバトル。

 

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『ギガ★スター星丸』

何の変哲もない少年と思われていた主人公の、出生の秘密に関わる芸能界ビルドゥングス・ロマン。普通の少年でいたいと望む彼が芸能界で活躍し、憧れのアイドルと同級生となってしまう学園ドラマ。

 

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『ダスト』

「B級映画バトル」というコンセプトで企画された、B級アクション映画、B級ホラー映画をモチーフとした武器で戦う超人――”才能者(タレント)”達のバトルを主軸としたファンタジーアクション。

 

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『V/Arts(バーツ)』

B級映画をモチーフとした武器バトルコミック。スマートフォンやソーシャルゲームといった要素を盛り込んだ近未来バトルを描くSFファンタジー。

 

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『物件・X』

心霊現象の起きる「事故物件」を舞台にした、霊能力者と、心霊の存在を信じない不動産業者のドタバタドラマ。

 

以上、5作品を収録しています。

 

なお、横島一さんは、この全ての作品を完全にネーム化しています

ぶっちゃけ言っちゃうと、編集会議で連載を勝ち取るに至らなかった連載漫画の第一話集なんですよ。

ただ、どれもボツになるくらいの二流品かと言うと、それは違います。

いろいろな事情も含めて最終判断で「無し」とされたものばかりで、その理由も

  • このジャンルは今誌面に不要(足りている)
  • (猪原+横島の)過去作に類似

等の、良いけれども「今」ではないというタイミングの問題で弾かれたものばかりです。

このままお蔵入りするのもモッタイナイだろうということで、この2年間我々はこんな作品の準備をしていました、というご報告の意味合いもあります。

 

本の冒頭にも書きましたが、そんなお蔵出しの意味ともうひとつこれを作ろうと思ったキッカケがあり、それが、

「漫画原作って何してんの?」

という質問でした。

「マンガの描き方」なんてものは、それこそ手塚治虫が新書で著した、

マンガの描き方―似顔絵から長編まで (知恵の森文庫)

マンガの描き方―似顔絵から長編まで (知恵の森文庫)

これを筆頭に、今ではデジタルでの作画法を指南するムックまでかなりの数出版されています。

そのおかげでしょうか。マンガの描き方なんてのは、けっこう皆さんの想像の範疇に収まっているはずです。

ですが、「漫画原作」となると話は別。

いったい漫画原作者ってどんなもの書いてるの?

その答えのひとつが、この本にあります。

 

猪原賽が漫画原作を書く場合の、シナリオの作法。

マンガ家さんがマンガを描きやすいように、どんな工夫をしているか。

それをひとつひとつ解説することはありませんが、作品を読んでいただければ、こんなふうに書いているというのが一目瞭然だと思います。

 

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また、電子書籍という出版形態のメリットを活かすために、今回本の末尾にアンケートフォームへのリンクを挿入してあります。

漫画原作のゲンバ』をご購読いただけた方には、ぜひこのアンケートに答えていただき、もしどれか特に面白いと思えてもらえたものがわかれば、

雑誌での連載化まではムリとしても、

とりあえずその作品のネームすべてを公開する

なんてことが出来るかもしれません。

(ネーム全公開については横島さんには現状まったく相談していません。)

 

『漫画原作のゲンバ』は個人レーベル「賽の目記ブックス」からは取り下げ、マイナビから再出版されています。

 再出版分冊化にあたって、横島一さんのネームを全ページ掲載しています。

下記リンクからご確認ください。(2014年4月17日・追記)

漫画原作のゲンバ (上)

漫画原作のゲンバ (上)

 
漫画原作のゲンバ (下)

漫画原作のゲンバ (下)

 

とにかく、この本が売れないことにはこの先もありませんので、どうか皆さん、応援・拡散よろしくお願いいたします。

 

もちろん、これらの作品をマンガ化し、実際に雑誌等で掲載・連載したいという編集者の方からのご連絡もお待ちしておりますよ!