漫画原作者 猪原賽BLOG

「学園ノイズ」「悪徒」「放課後カタストロフィ」の原作者/ブロガーが告知したり漫画の作り方、関連ニュースをお伝えします

献本が届かず「おい佐川!(怒)」とクレーム入れたら何かいろんな所でミスやら不備があった不幸の連鎖だった件

某誌の献本が4月から届いていないんですが、それについて編集部に問い合わせると「佐川急便」のミスに端を発した各社のミスの連鎖によって俺が現住所に住んでない、そんな住所はない、ということにされていた。という話。

私は営業所にクレームを入れ、その顛末をTwitterに連投したのですが、どうやら佐川くんの対応の悪さに辟易している方はけっこう多いらしく、妙にRTされて苦笑しました。

でもどうやら悪いのは佐川くんだけじゃなかった。

事の顛末が判明したので、それだけはフォローしておきたいw

私はTwitterにこう書きました。

 

で、営業所のその後の電話や、編集部への再度の問い合わせでだいたい事の顛末がわかりました。

 

★まず前提として

献本は、編集部から届いているものではありませんでした。

編集部が献本リストを作り、

それを印刷所に渡し、

印刷所は刷り上がった雑誌をリストを元に配送する。

つまり「印刷所→編集部→作家」ではなく、「編集部→印刷所→作家」という献本の流れになっていました。

 

【連鎖1】俺んちがわかりにく過ぎる。

俺の住所をGoogleで検索すると、全然違う場所が表示されます。

半径10メートルくらいの誤差ですが、通りが違っちゃうのでまず俺の住所で俺んちに辿り着けるヤツはいません。

客だけでなく、引っ越して来たばかりの時、ガスや電気のスタートアップ時、必ず「お宅がわからないんですけど……」と電話来ましたし、それどころか住民票を移す際に区役所窓口担当に、

「え、この住所、まだあるんですか?」

と言われ、しばし調査で待たされたくらいです。

 

【連鎖2】編集部が献本伝票に電話番号書いてなかった

これは文字通りです。

上に書いたとおり、俺の家に初見でたどり着けるヤツはいません。

家がわからない場合、電話して問い合わせるべき電話番号が伝票にない。

 

【連鎖3】この日佐川の担当がいつもの人じゃなかった

俺の家はあまりにわかりづらい住所のため、佐川にしろヤマトにしろ、担当が変わるとまず最初は電話がかかって来ます。

「お宅どこですか?」と。そこで口頭で説明をし、来てもらい、家を覚えてもらう。

以後電話が来ることはないです、きちんと俺んちに荷物が届くようになります。

が、そんな担当がこの日別の者で、

当然俺んちがわからず、

問い合わせるべき電話番号も書いてない。

持ち帰るほかありませんよね。ただし……

 

【連鎖4】佐川が俺の存在確認を怠った

本来、住所不明の荷物が出た場合、佐川は送り主に「宛先は正しいかどうか」確認する必要があります。

「送り先の住所は合ってますか?」

「電話番号記載がないですけど教えてもらえますか?」

こういった問い合わせを佐川は送り主にする事になっているらしいのですが、それを怠り、献本荷物を単純に送り主に差し戻してしまった。

 

【連鎖5】印刷所が差し戻しを報告せず「俺」を抹消した

で、送り戻された献本がどこに行くかと言うと、編集部じゃないわけです。

上記「前提」のとおり送り主は、印刷所。

献本が戻って来た。どうやらその住所に作家は住んでいない。

今後送っても仕方ない。

リストから消そう。

そうして俺の名前も住所も、献本リストから抹消されました。

しかしそれは献本リストを提供している編集部に確認・あるいは報告するべき事。

それが編集部に報告されなかった。

だから編集部では俺の問い合わせに対し、

「戻って来てないです。今どこにあるんでしょうか」状態。

もちろんそんなん俺が聞きたいわ。佐川の営業所で眠ってんのかコラ!

となるわけです。

しかしそれは、印刷所の判断で、戻って来たことを編集部に報告せず、勝手にリストから俺の名を消し、その情報は編集部と共有されなかった。

 

【連鎖5】つまり次の号の献本は発送されなかった

4月に届くべき献本が上記の連鎖で差し戻され、「俺」はリストから抹消されています。

5月に届くべき献本は発送もされていない。

俺、献本届かなくてぐんにょり。

が、編集部はその情報が上がって来ていないので、「5月も送ってるはずです、荷物は一体どこに……」状態。

俺は佐川にクレームと問い合わせ、

編集部も佐川と印刷所に問い合わせ。

そして結局その返答をすり合わせてみると、以下のようになります。

 

【連鎖の概要】

俺「献本が届いてないよ」

編集部「献本リストには入れてありますが、調べてみます」

印刷所「え、その人いるの? 荷物戻って来たから削除してた」

編集部「そんな報告受けてないよ!だいいち何で戻るんだよ、作家が届かないって言ってるぞ!」

佐川「家わかんなかったし電話番号書いてなかったから返した」

俺「電話番号書いとけよ!」(A)

編集部「ごめん。でもリスト削除するなら報告しろよ!」

印刷所「ごめん。でも差し戻す前に問い合わせろよ!」

佐川「ごめん。でも電話番号書いとけよ!」

俺「ごめん。編集部に言っとく」

(Aに戻る)

 

引き金は俺の電話番号が伝票に書いてない事であり、(編集部のミス)

佐川は届け先電話番号が無いなら送り主に問い合わせるべきで、(佐川のミス)

印刷所は献本が戻って来たことを編集部に報告するべきだった。(印刷所のミス)

 

 

というわけで、何も佐川だけが悪いわけではなかった今回の件。

皆平等にミスを犯して、連絡を怠り、結果的に「俺」が消されていた。

もちろん編集部には、再度印刷所の献本リストに俺の名と住所、そして電話番号を書き加えておくよう伝え、佐川のデータベースにもきちんと住所と電話番号を登録してもらいました。

 

ですが問題の発端は、送り主に住所確認の問い合わせをせずに「こんなヤツいねーよ!」と単純に差し戻してしまった佐川。

もし佐川が送り主である印刷所に問い合わせをしていたら、印刷所も「この献本リスト合ってますか?電話番号ないですか?」って編集部に聞いてたかもしれないじゃん?

 

いるよ! 俺住んでるし、家もその住所で合ってるんだよ!

わかりづらいだけでさあああ!!!

電話くれりゃきちんと説明してやるよ!!!

ここに俺んちあるってよおおおおおおお!!!!!

 

そしてそこから想像する一番の問題は、この2ヶ月俺んちがわかんなかった佐川の俺んち担当が、他の荷物も返している、という実害があるのではないかという懸念。

一応佐川からは営業所の荷物を調べたが俺宛の荷物は「無かった」と報告されてますが、もし単純に差し戻されてたら現場にあるわけないじゃん。

つまり、