漫画原作者 猪原賽BLOG

「学園ノイズ」「悪徒」「放課後カタストロフィ」の原作者/ブロガーが告知したり漫画の作り方、関連ニュースをお伝えします

電子書籍で印税100万円を目指して、AmazonKindleに描きおろし漫画を準備している件

f:id:iharadaisuke:20151212112431j:plain

予告です! お正月に【餅】をテーマにした新作マンガをKindle本として出版します!
タイトルは『オーバーペイント Re:PAINT』、マンガの作画は、現在ヒーローズ誌で『仮面ライダークウガ』を連載している横島一さんです!

【餅】マンガを描くのでKindle印税100万円稼がせてください!

きんどうzonさんの“仰天企画”に乗っかります

ことのおこりは、以下のリンク先、きんどうさんのブログ「きんどうりさいくる」のエントリー。

kindou.hatenablog.com

結論から言うと【1月にお餅をテーマにマンガを書いていただければ、マンガ家さんが印税100万儲かるまで無料で働きます。】という内容です。

この背景について改めてザックリまとめると

1.欧米の電子書籍市場は個人出版が半分。日本はまだまだ厳しい
→ 3〜5年進んでる欧米市場に停滞・衰退の兆しがでてきた

2.日本の市場は出版社主体
→ でも、たくさん作って大穴狙いの出版社のビジネスモデルと電子はあわないし、そもそもそこまでやる気ない。

3.このまま個人やプロの屍ばかりの電子書籍というのもドリーム感がないので、おもしろカッコいいことをやってみたい
→ プロ・個人マンガ家とその道のプロたちが趣味の領域で本気だして、電書界地獄の最前線Kindleコミックカテゴリーに混沌を生み出したら大手も本気になるんじゃね? 的な

つまり「電子書籍」界隈を活性化させるために、マンガ家よ、本気を出して電書として作品を投下してくれ! 100万稼がせるためにタダ働きするから! というきんどうさんの覚悟のプラン。


私自身もKDPのみならず、電子界隈にマンガ家がどう立ち振舞いするべきか考える作家のひとり。100万円? タダ働き? ありがてえ! という事よりも、このプランが実現すれば、きっと業界の何かが変わる! という確信があって、作家として協力しますと手を挙げたのでした。

 ですが私は「漫画原作者」。ひとりでマンガを描くことは出来ません。そこで……

私の原作にマンガを描いてくれるマンガ家を招聘!

仮面ライダークウガ(3) (ヒーローズコミックス)

仮面ライダークウガ(3) (ヒーローズコミックス)

 

 現在3巻まで発売中、ヒーローズ連載『仮面ライダークウガ』。その漫画作画を担当する「横島一」さんを招聘しました。今回きんどうさんがブチ挙げたプラン【1月にお餅をテーマにマンガを書いていただければ、マンガ家さんが印税100万儲かるまで無料で働きます。】には、私・猪原賽が原作、横島一さんが漫画を作画するコンビで参加します。

タイトルは『オーバーペイント Re:PAINT』

f:id:iharadaisuke:20151212114939j:plain

【餅】をテーマにしたネームも既に横島さんは完成させております。実はこれ、私と横島さんが過去発表した読切作品『オーバーペイント』を、設定から見直したリ・イマジネーション作品。

f:id:iharadaisuke:20151212115218j:plain

美術学校に通う恵一は、自分の描きたい絵が見つからず、何か物足りないものを感じていた。
そんな彼が、街でたまたま、放浪のグラフィティアーティスト・龍鯉子(ルリコ)に出会う。

グラフィティ。それはスプレーで街の壁に描く、いわばラクガキ。
それ自体は違法なのだが、恵一は龍鯉子の描く和柄のグラフィティに魅せられる。

龍鯉子はこの街にあるグラフィティを「ダサい」と一刀両断し、グラフィティの暗黙の了解――ダサい絵だと思ったら、より良い絵で上描き(オーバーペイント)して良い――の元、恵一と共に共同作業(コラボレーション)で、公園の壁にグラフィティを描く。

しかし、この街のグラフィティ集団(クルー)"GL[R]ASS"のボス・グラス=ジョーは、自分達の絵を二人に上描きされた事に腹を立て……

街にあふれるラクガキ――“グラフィティ”をテーマにした読切前後編60ページ。『オーバーペイント』は2011年に少年画報社「ヤングキング」誌に掲載されつつも、コミックスには未収録となっています。

今回発売予定のKindle本はコミックス未収録作品収録+完全新作!

f:id:iharadaisuke:20151212112431j:plain

お正月にきんどうさんの【餅】企画に乗っかり、発表・発売するKindle本は、そんなコミックス未収録の『オーバーペイント』60ページに加え、リ・イマジネーションされた『オーバーペイント Re:PAINT』31ページを収録した、約90ページの電子コミックスとなります!

f:id:iharadaisuke:20151212120827j:plain

『オーバーペイント』は青年誌掲載だったので、テーマ的にもビジュアル的にもややオトナ向けとなっていますが、『Re:PAINT』は設定を1から見直し、少年マンガとして創り直しました。主人公のストリート・アーティスト、ルリコちゃんも、見てのとおりちょっと幼く、より可愛くなりました。

 非合法に限りなく近いストリート・アート、グラフィティを描くルリコ。それがどう【餅】とからみ、少年マンガチックに“リ・ペイント”されたか。

 当時の読切を読んでくれた方にも、読んでなかった初めて知ったという方にも、旧作と新作の対比が楽しんでいただける1冊となる予定です。

f:id:iharadaisuke:20151212114939j:plain

きんどうさんの【餅】に乗っかった、お正月・1月8日発売予定!『オーバーペイント Re:PAINT』ご期待ください!

オーバーペイントRe:PAINT

オーバーペイントRe:PAINT

 

 1月10日まで【99円】セールです!

マンガ業界Kindle書発売中!12月12日現在“無料”ランキング第3位!

漫画原作者は一体「何」を書いているのか

漫画原作者は一体「何」を書いているのか

 

これさえ読めば「漫画原作者」になれる!誰も知らないマンガ業界の“裏側”を公開!
漫画原作者というものが、一体「何」を書いてお金を稼いでいるのか。
「マンガの原作」の実作例や心構え、初心者がおちいりやすい間違いなど、業界体験談をまじえつつ、わかりやすく解説する一冊!

私・猪原賽は、そんなKindle本を発売開始しました。13日までは無料です。ぜひご購入ください。
マンガ業界志望者だけでなく、「原作付きマンガ」でうまくいかないマンガ家さんや作家さんにもオススメです。 

また、『漫画原作者は一体「何」を書いているのか』内で言及した、猪原式の漫画原作シナリオで書かれた作品を多数収録したシナリオ集『漫画原作のゲンバ』も発売中です。
上巻は107円、下巻は215円。マンガ家、横島一さんの猪原式シナリオに対するネーム作例も収録されています。こちらも合わせてぜひ。

漫画原作のゲンバ (上)

漫画原作のゲンバ (上)

 
漫画原作のゲンバ (下)

漫画原作のゲンバ (下)

 

 「kobo」「iBooks」等、電子書籍サービス各社でも発売中です。

>> Amazon.co.jpで「Kindle無料アプリ」をチェック!