世間とTLがコミケに浮かれる昨日。
私は木更津に行ってました。
というのも、友人が激推ししてる女性のシンガーソングライターがいらっしゃいまして。
彼女が木更津でファーストワンマンライブをするので友人ら引き連れて見に行こうぜ! というツアーが組まれて、私は正直、ライブに行くというよりは友人らで車を分乗して木更津に行く、というレジャー感にワクワクしてその誘いに乗ったわけですよ。
まあでも、ライブ、良かったですよ。
そのシンガーソングライターは「渡辺あゆ香」さんといいます。
なぜ木更津でファーストワンマンなのか、それは彼女が千葉県君津出身*1だからです。
この記事書こうとして、ちょっとブログを見に行ったんですけれども、先週かな?
君津での祭りのステージに、君津のゆるキャラ「きみぴょん」と並んで立ち、歌う渡辺さんが見られました。
現在は主に週末の新宿西口の路上に立ち、ギター抱えて歌う彼女が見られるそうで、そんな東京でがんばる彼女が、地元に凱旋して初めて行うワンマンライブ。
ツアー首謀者である友人にとってはぜひ応援したい気持ちもあるでしょうし、渡辺さん本人も地元の知人友人に、わざわざ東京からファンが地元に駆けつけるそんな活躍ぶりも見せられる大事なライブだったと思います。
当然その首謀者友人に比べれば、歌手・渡辺さんのことは私、そんなに知らないわけですけれども、ちょっと思うトコあって、歌っている姿を見たらグッと来ちゃいましたね。
私の業界、世間一般で言う「夢」を追いかける人ばかりが集まってる業種じゃないですか。
歌手やバンドマンの「業界」というものはそんなに知らないけれど、夢追い人の世界ですよ、マンガの業界だって。
夢破れて実家に帰る、夢を諦める、あえて夢を夢のままに仕事にしない、そんなふうに俺の周囲からいなくなった人、多いです。*2
そんな夢破れた若者の姿を見ていると、今現役で、業界で生き残ろうとがんばっている人が、より鈍く輝いて見えます。
「鈍く輝く」……というのは、華やかなだけじゃない、裏に努力や涙や挫折があった上で、今も必死に頑張っている様がわかる、という意味です。
俺ですか? 活躍してないので輝いてないです。業界の隅っこでドブさらいに見つからないようコソッと隠れてるだけです。
俺のことはどうでもいいです。
渡辺あゆ香さんはライブハウスをおしくらまんじゅう的な超満員には出来なかったものの、ほぼハコの空間が埋まる50名ほどの観客を見て、一瞬涙腺が崩壊してました。
ワンマンということで、その日は、彼女が目当ての客だけで埋まっていたわけで、
(中には俺のような冷やかし半分もいるわけですが)
「自分を観に来てくれた、自分の歌を聴きに来てくれた」人の多さに、そりゃ泣ける。
うれしいのわかる。
でも泣いちゃダメだ。泣くのは今じゃない。
非難を承知で言ってしまえば、ファーストワンマン50人なんて、こっちの業界では(まさに今開催中の)コミケで同人誌100部完売! と同じです。
まだ自己満足の範囲内なんですよ。
この夢を叶える! と決めてこれからも頑張って行くなら、ライブ会場に入れないほどの、音源だけ聴いてライブに行ける日を夢見るファンが数万人いる、そんな存在になって欲しいと思うわけで。
そういう意味じゃ、泣いてる場合じゃない、これからだろ! がんばれよ! と俺が泣きそうになりましたという話。(オチ)
生バンドの音に負けない声量、ワンマンでも最後まで歌い切る体力、飛び入りサックスも含めたサポートバンドメンバーとのグルーヴ感。
そして真摯な歌作り。
ともすれば一発ネタのワードや映像で、ネット受けさえすれば一躍有名になってしまうような昨今の業界で、この真面目さも良いと思いましたね。
ライブ楽しく過ごせました。
彼女の歌は50人で満足するようなレベルじゃないと思いますので、「渡辺あゆ香」の名前、覚えて帰ってくださいね。
最後にさっきのキャプチャ画像の動画と、路上ライブの映像置いておきますね。
もっといい動画あったろう!? とファン代表・ツアー首謀者に怒られそうな気もしますが。
あ、渡辺あゆ香さんのブログはこちら。→http://ameblo.jp/ayuka-watanabe/