本日(日付的には昨日になりますが)別冊少年チャンピオン12月号が発売されました。
つまり11月号はもう書店から姿を消したことになります。
ということは、もう、11月号を買っていない方は皆さん私と横島さんの読切作品『ガンロック』を読むことは出来ません。
キャンペーン終了。ちーん。
ですが、もし応援する、この先楽しみなマンガがあれば、引き続き雑誌を買っていただきたいというキモチもあります。
別冊チャンピオン最新号を見ればその表紙にもあるとおり、人気連載作品『みつどもえ』が16ページフルカラー掲載されています。
おそらくコミックスになる時は、そのすべてがフルカラーで掲載されることはないんじゃないでしょうか。
(勝手な想像に過ぎませんが。)
『みつどもえ』くらい人気作品であれば、確かにコミックスにならないという事態は無いと思いますが、最近はどこの出版社も連載作品のコミックス化にはかなり渋い判断をしがちです。
コミックスになるよ、という口約束で始められた連載や、
たまった読切で読切作品集出そう! といった話が、実際コミックスとして出される直前で反故にされる例が最近多いとも聞いています。
もしコミックスになっていても、「最近売り上げ落ちてるし、アンケートも良くないし」と、その終了が前倒しになる例も、実はあります。
単行本の続きがすぐ読める!というタイミングで雑誌が人気作品の最新話を掲載するのも、
カラー大盤振る舞いで掲載し、単行本では白黒掲載するのも、
出版社は雑誌を買ってもらいたいからです。
雑誌の売り上げが良くなることは、出版社だけに限らず、マンガ家も願っていることです。
もちろんそれは自分がその雑誌の看板作家になりたい野望のもと、
現在の看板マンガを目的に買った読者の目にふと触れて、
「お、これも面白いじゃん」と気に入ってもらえることから、そのステップを上がれるからです。
最初から誰でも知ってる有名なマンガ家なんていません。
皆、看板作家との(言葉は悪いですが)抱き合わせからそのキャリアを始めるのです。*1
看板作家になったって、じゃあ雑誌に掲載することは抱き合わせのマイナー作家を食わすためかと言えば、そういう側面もありつつ、やはりその人気をアンケートで計られているんですよ。
もちろんコミックスを買うことで買い支える、というのがファンの姿のひとつではありますが、あまりにそのコミックスを楽しみにし過ぎて、
「コミックス派なんで、雑誌連載は読んでません(キリッ)」なんてことをしていると、上記のように「アンケート悪いし」と、その作品の終了を早めているかもしれませんよ?
私は漫画「ガンロック」を読んでくださった方、応援してくださった方々に感謝します。そしてガンロックの続きが描け、また皆さんにお届けできる事を願っています。うおおぉう! http://t.co/0oL8D4CZSg
— 横島 一(ヨコシマ ヒトツ) (@hyokoshima) November 12, 2013
『ガンロック』はもう、読むことは出来ません。
アンケートが悪かったら次を描くことも出来ません。
当然コミックスになんかなりません。
読んでくだすった方、ありがとうございます。
アンケートを出してくださった方、ありがとうございます。
そんなあなたの重い一票が、もしかしたら『ガンロック』――近未来スチームパンク「シャーロック・ホームズの冒険」譚の続編に繋がるかもしれません。
将来コミックス化される布石になるかもしれません。
もちろんそれを私達は期待しつつ、
私の作品に限らず、
別チャンの作品に限らず、
あなたの大好きなマンガを長く生かし、充分な寿命を全う出来るよう、私は何度も声を大にして言います。
好きなマンガを応援するのは
雑誌を買ってアンケート出すのが
一番効果的だよ。