漫画原作者の猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。
H.G.ウェルズの古典SFを原作に、ほぼ準拠する形でコミカライズする『宇宙戦争』、第10話が掲載されたコミックビーム11月号が現在発売中です。
www.hikaritv.netと、日本においてはひかりTVで独占配信が始まったBBC版「宇宙戦争」。
原作小説と同じ20世紀初頭を舞台とした映像化が話題ですが、私達のマンガ版「宇宙戦争」も同様に、原作小説と同じ時代、同じプロットに沿ってコミカライズしています。
改めて原作にあたり驚くのは、ウェルズの先見性。前回9話から今回10話への流れで、火星人の兵器・トライポッドは“毒ガス兵器”を使用します。(若干ネタバレか。)
毒ガス兵器=化学兵器は、広義をとれば「唐辛子を燃やした煙」が中国・明王朝時代に記録されているらしいのですが、近代兵器として実際にその効用が戦争に使われたのは、第一次世界大戦。
世界各国がその非人道的な威力に驚き恐れ、毒ガス兵器の使用を規制するジュネーヴ議定書が結ばれたのが1925年ですから、毒ガス兵器というものの恐ろしさを1898年に「宇宙戦争」の中に描いたウェルズは、少し未来の予言をしたようなもの。
怖ろしいですね……。
さて、そんなマンガ版「宇宙戦争」は、コミックビームで隔月連載。12日に発売した最新11月号に掲載されています。
コミックビーム11月号は、映画化した「生理ちゃん」特集&クリアファイル付き。
本屋さんで、通販サイトで、そして(付録は付きませんが)電書ででも、コミックビームの最新号をご購読いただければ幸い。
第一話の試し読みは、Twitterからどうぞ。
「異星人に対し我々は敵意がないことを“白旗”で示そうとする自称文明人の末路」(1/7) pic.twitter.com/KnuJtry19T
— 猪原賽【宇宙戦争 連載中】 (@iharadaisuke) August 11, 2019
コミックスも第1巻が発売中です。連載もそろそろ2巻が見えてくる頃合いとなりました。
みなさま、応援よろしくお願いいたします。