漫画原作者 猪原賽BLOG

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ラーメンに生玉子トッピングという文化は、博多ラーメンにもある

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これはNewsACTでも記事として紹介した、六本木西麻布「赤のれん」の博多ラーメン。

生玉子のトッピングがあるのが特徴的。

私は常々不思議に思ってたんですよ。

松本零士先生の『男おいどん』を始め、四畳半シリーズには必ずラーメンが出て来ます。

が、松本零士先生、九州福岡久留米出身なのに、描くのは醤油ラーメン。そしてフンパツするシーンだと必ず生玉子を付ける。

いや、もちろん上京して練馬に住んでたんだから醤油ラーメンだろ、生玉子だろ。なんて考え方も出来るんですが、私の知人・友人で福岡出身の人は、たいてい東京に来て「醤油ラーメン」を忌み嫌います。

「東京の醤油ラーメンはまずくて吐き出した」とまで言う人もいましたね。

それほどにまで福岡人の心の拠り所になっている博多ラーメン。

同じ福岡出身の松本零士先生が、なぜ醤油ラーメンにあそこまで執着し、生玉子をトッピングすることを贅沢としていたのか。

それは、東京にいて食べられる博多ラーメンにはほぼありえない、生玉子のトッピングが地元の豚骨ラーメンにはあったんじゃないのか?

と。

 

ま、そんな疑問、ここまで書く間になんとなく自分の中で解決してまったんですが。

 

松本零士先生、昭和13年生まれの現在75歳。

高校卒業後の昭和32年には上京してます。

 

一方博多豚骨ラーメンの歴史は、

一説には昭和21年に、まさにNewsACTの記事、

 

NewsACT : ありそうで無かった!?博多ラーメンに生玉子トッピングがウマイ!西麻布「赤のれん」

 

この西麻布「赤のれん」の主人の修行先、博多「赤のれん」に始まるという説があり、その他の説でも、松本先生の生まれた頃や上京するまでの十数年の間に発生した食文化らしく、先生が住んでた頃にはそれほど「定番・基本」と呼べるほどの定着はしてなかったんじゃないでしょうか。

それで先生が上京して来て食べた東京醤油ラーメンはうまかっただろうし、

当時玉子は貴重な食品のひとつだった頃だというのもあって、

大山昇太はラーメン大好きだし、紅楽園の店主もフンパツして玉子をぼたぼた入れる。と。(共に『男おいどん』のキャラです。一応書いときますけど。)

 

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それはそうとして、博多ラーメンに生玉子トッピングですよ。

西麻布「赤のれん」のこのラーメンですよ。

これが実にうまい。

 

これを知ったキッカケは、やはり福岡出身の友人が帰郷したおり立ち寄った地元のラーメン屋の写真を見せられたこと。

ラーメン自体は何の変哲もない豚骨ラーメンだし、

店の名前も「丸幸ラーメンセンター」なんて取り立てて特徴的なラーメンを出すような店名じゃないし(オイ)、

「でも昔から食ってて、うまいんだよねー」という友人。

ちょっと興味が出て食べログで調べてみたら……

 

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このように食べログ上にアップされている「丸幸ラーメンセンター」の写真には、なんだか生玉子いっぱい写ってる!

なにこれ!?

やっぱり博多ラーメンにも生玉子トッピングあったんだ!

ウマそう!

(ただし丸幸ラーメンセンターは佐賀のラーメン店です。)

(福岡県久留米にも店舗があったようですが、閉店した模様です。)

(つまりこの場合「豚骨ラーメンにも生玉子トッピングがあったんだ!」が正解。)

 

で、件の友人に聞きました。

「豚骨ラーメンに生玉子って、どうなの!? どうなの!?(必死)」

「ごめん、俺いつもフツーに食ってるだけで、生玉子付けたことない」

「えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

「あ、でも……」

 

と、東京で生玉子トッピング出来る博多ラーメンのお店、西麻布「赤のれん」を教えてもらったわけでした。

 こんなラーメンがあったなんて……と、ちょっとしたカルチャーショックです。

 

というわけで、博多とんこつラーメンに生玉子、オススメです。

西麻布「赤のれん」の情報は、以下の記事からどうぞう。

 

NewsACT : ありそうで無かった!?博多ラーメンに生玉子トッピングがウマイ!西麻布「赤のれん」

 

 

あ、もしかしたら松本先生ってどっかでラーメンに対する愛情や思い出・思い入れを語ってたりするんでしょうか?