お待たせしました!
10月中旬解禁情報、それは……
わたくし猪原賽が10年前、「猪原大介」という名で、
オオシマヒロユキと共に描いていた合作連載マンガ、
今では絶版となり入手困難となっている――
『学園ノイズ』
Jコミ配信開始
のお知らせです!
もういてもたってもいられない! って方は早速以下のアドレスから読みに行っちゃってください!
絶版コミックを無料で公開しちゃう「Jコミ」さんですから、
もちろん 閲 覧 無 料 ですよ!!
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いや、ちょっと待て、どんなマンガか知らないぞ……
いくら無料でも興味が出なきゃ読んでるヒマなんか無いんだ、ブタ!
という方は、今回ちょっと長くなりますけど、コミックスからの取り込み画像多めでキャラやあらすじを徹底的に解説しちゃいます!
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『学園ノイズ』
オオシマヒロユキ+猪原大介(現・猪原賽)の共同原作・共同作画による連載コミック。
掲載誌は一賽舎(現・一迅社)発行「月刊ゼロサム」。
2002年〜2004年の2年間連載され、コミックスは全4巻(絶版)。
あらすじ
〝人間力〟の高い生徒が集められる絶海の全寮制学園「共生学園」に転入して来る謎の転校生――「嘩形弾(はながたダン)」。
彼は学園の逃亡者「早乙女真希志(さおとめ まきし)」の「形見・赤いマフラー」を持ち、兄と慕うほどだった彼の「死の真相」を探るべく学園に来たのだった。
自由と自治を掲げた「共生学園」は、その巨大さからひとつの街として機能。
そして生徒の「自由」を謳いながらも、その実、会長「加納才蔵(かのう さいぞう)」が絶対トップの「白制服」――生徒会により支配されていたのだった。
嘩形弾はクラスメートの神代ユウキ、草壁鉄太らと仲良くなる一方、
生徒会の謳う自由を「ブタの自由」と唾棄し、
転校早々、生徒会役員・一年指導委員長・ボクシング部部長、高田一成とのボクシング対決により、生徒会との対立構図を確立してしまう。
また嘩形弾はその戦い後、過去において学園で執行された「反生徒会ゲリラ」掃討作戦〝ノイズ狩り〟という事件の存在を知る。
彼の慕い、身に付けるマフラーの形見の主――早乙女真希志こそかつて「生徒会」に〝ノイズ〟として排除される運命にあった「反生徒会ゲリラ」の首魁であり、事件後 学園逃亡者として認定され、学園に殺されたのだと――
「生徒会」と、その支配する学園の自由を「ブタどもの自由」と唾棄する嘩形弾との戦いは、〝第二次ノイズ狩り〟へと高まって行く!!
「自由」とは!?
「ノイズ」とは!?
「社会」とは!?
そして、早乙女真希志の死の「真相」とは――!?
嘩形弾の拳は、学園を打ち崩す事が出来るのか!?
――否!!!!
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舞台
――「共生学園」。
そこは絶海に孤立する、高い壁に囲まれた「ひとつの街」である。
壁に囲われているが、中は広大で、生徒達が「自由・自立・自治」の理念の下、それぞれの生活を営んでいる。
全寮制であり、外部からの接触や、逆に内部から外への連絡は出来ない。
授業を受けることによって得られる「バイト」という数字が独自の通貨として流通し、この学園内だけでの経済が成り立っている。
授業を受けることだけでなく、成績や、生産が「バイト」として対価を得られ、「バイト」の売買さえ成り立つ経済システム。
のみならず、「バイト」に応じて「高級マンション」から「スラム街」まで、住む部屋のグレードも変わって来る。
成績だけではない、そうした社会システム下で生徒の総合〝人間力〟が「バイト」を稼ぎ、それによって学園・街・生徒のヒエラルキーが形成されている。
生徒達個人の〝人間力〟を自由に育む箱庭社会――それが「共生学園」だ。
しかしながら広大な「小さな社会」である学園にも、ある程度の規律や、弱者を守るシステムが必要になる。
「自由」を謳いながら、結果的に学園を支配しているのは、ひと際高い「生徒会棟」に君臨する「生徒会」であった――
キャラクター
嘩形弾(はながた ダン)
主人公。15歳。
無実の罪で高等少年院に収監されていた。
詰め襟に巨大な鋲(トゲ)、金ボタンはドクロ型、左腕には「DESTROY」の刺繍、ファイヤーパターンの袖の、個性的な改造制服を着ている。
そして何より季節関係なく巻いている「赤いマフラー」が特徴。
赤いマフラーは、死んだ「早乙女真希志」の血で染められた「白いマフラー」である。
「赤いマフラー」を不用意に触られたり、バカにされたりすると激怒するのは、兄とも慕った早乙女真希志の血の「形見」だからだ。
草壁鉄太(くさかべ てった)
「共生学園」の一般生徒。
任侠の徒に憧れる、永遠の舎弟肌。
嘩形弾の活躍を見て「兄貴」と慕うようになる。
嘩形の言動に影響され、その自らの舎弟肌の性分に気付き、独立心を高め一時家出をするが、それが学園を揺るがす〝第二次ノイズ狩り〟の遠因のひとつにもなる。
神代ユウキ(かみしろ−)
草壁鉄太のクラスメートで、同房の友人。(男)
草壁にいつも振り回されている巻き込まれ体質。
新興宗教に対するトラウマがあり、控えめで物怖じするタイプだが、嘩形弾には草壁とはまた別の意味で憧れを持ち、行動を共にするうちに自分の意思をハッキリさせるようになる。
早乙女真希志(さおとめ まきし)
物語の時間軸においては故人。
〝第一次ノイズ狩り〟の際の反生徒会学園ゲリラ――通称〝ノイズ〟三巨頭の一角。
嘩形弾の先輩で、弾に「自由」の意味を教えた孤高、かつ繊細な不良。
嘩形弾に先んじて「共生学園」に入学し、別れの際、弾に自分の「白いマフラー」を預けて行く。
――が、「逃亡者」となり弾の下に帰って来るが、その理由や目的を告げずに死亡。
弾は「早乙女真希志殺害容疑」により収監されてしまう。
「俺の自由がブタに食われたんだよ!」
「ヒマむさぼってるブタ野郎共をぶん殴りに来たのさ!!」
「ブタのエサなんざ食えるかよ!」
「生徒会」の掲げる「法の下の自由」――学園の自由とは、庇護される生徒達は、柵に囲われたブタが牧場を走り回る程度の自由だと言って憚らない弾の「ブタ」という物の言い方は、早乙女真希志から学んだ思想である。
加納才蔵(かのう さいぞう)
共生学園生徒会、会長。
メガネに隠した表情は鉄面皮。
最低限の法の支配・秩序があってこそ、個人の自由が守られるという思想の持ち主で、協調・調和を重んじる。
その結果、学園の調和(ハーモニー)を乱す一部の雑音(ノイズ)を排除しようとしたのが、〝第一次ノイズ狩り〟だった。
手にする日本刀は、秘めたる凶暴性を解き放たないためのリミッターである。
志藤寅造(しどう とらぞう)
共生学園生徒会副会長。
2期続けての副会長で、加納の補佐役。
その鋼の肉体から繰り出す拳が武器である。
早乙女真希志と同房だった過去があり、「生徒会」の一員でありながら〝ノイズ狩り〟の是非を今も悩む賢人でもある。
鬼塚巫子(おにづか みこ)
共生学園生徒会の紅一点。
次期会長を狙う野心と、多くの支持者を得る美貌と狂気の主である。
武器は鞭。
新興宗教の教祖(の娘)であり、信者を数多く部下として率いている。
(それが神代ユウキのトラウマを刺激する。)
堤小太郎(つつみ こたろう)
共生学園生徒会書記。
鬼塚と次期会長を争う。
学園のスラム街「番外地」を束ねる不良出身の叩き上げで、鬼塚に負けず劣らず野心家である。
背の小ささを活かした瞬発力とバネとスピードで、靴に仕込んだ刃物を武器とする。
嘩形を生徒会に入れて部下としたいらしく、かなりご執心である。
松川優作(まつかわ ゆうさく)
堤小太郎の直接の配下。
その巨体・筋肉ばかりに栄養が行ったのか、かなり知能指数は低いが、その巨体を持ってしても敵わなかった堤小太郎にはかなり敬意を持っていて、忠実に従う。
堤と松川はいわゆる「義経と弁慶」の関係に近い。
高田一成(たかだ かずなり)
白制服の生徒会役員の一人。
鬼塚巫子配下の部下であり、一年指導委員長とボクシング部部長を兼ねる。
ルールを重んじる性格で、規則をがんとして守ろうとしない嘩形を目のカタキにする。
その結果、嘩形が転校して来て早々一番最初の敵として立ちはだかり、得意のボクシング勝負で素人の嘩形を翻弄する。
が、そもそも体重制限のルール違反(高田のほうが重い)を指摘され、
また嘩形のルール違反(ゴング攻撃)によって撃沈。
椿又右衛門(つばき またえもん)
学園ゲリラ〝ノイズ〟三巨頭の一角。
〝第一次ノイズ狩り〟唯一の生き残り(とされている)。
学園では全てのことに我関せず、ボクシング部部員として毎日ランニングして過ごすだけの抜け殻状態。
中学時代は草壁鉄太の先輩で、面倒見が良く、強く、正義感と挟持を持つ彼を、鉄太は「親分」と呼び慕っていた。
――が、〝ノイズ狩り〟以降孤独を強め、あとから入学して来た鉄太に冷たい態度を取っている。
星野エリカ(ほしの-)
〝ノイズ〟三巨頭の一角。
〝第一次ノイズ狩り〟の際行方不明となり、死亡扱いとなっていたが、学園の地下「アンダーグラウンド」に隠れ、今も生徒会への復讐の機会を探る現役の学園ゲリラである。
〝第一次ノイズ狩り〟の際左腕を落とし、現在は左腕に巨大な大砲を移植してある。
〝存在しないはず〟のアンダーグラウンドに下りて来た嘩形達に、学園の真実の姿を語る。
赤鬼・青鬼(山根姉妹)
星野エリカを「姉」と慕う、ゲリラメンバー。
双子の少女。
一条沙耶(いちじょう さや)
共生学園新聞部部員。
ちんちくりんの大阪弁少女。
嘩形弾の登場に学園の新たな局面を感じ、要所要所で潜入、情報収集、チクリといろいろ引っ掻き回す厄介な女の子。
椿又右衛門LOVE。
能登折康(のと おりやす)・マーリー
学園のいわゆるスラム街「番外地」を二分する顔役の二人。
能登折康は地下闘技場(ファイト・クラブ)「B.I.G.」のオーナー。
マーリーはジャンク屋の店主である。
ちなみにマーリーの本名は「毬岡」。つまり日本人。
エビス裕也(-ゆうや)
能登折康の地下闘技場「B.I.G.」の現チャンピオン。
いろいろあって、嘩形が挑戦することになる。
病気の弟の入院費の為にファイトマネーを稼いでいる。
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作品解説、あるいは補足説明
全4巻に詰め込まれた物語は、こんな数多くのキャラが入り乱れ、嘩形弾を中心に学園そのものを揺るがす事件へと発展する群像劇になっています。
どのキャラにも重要な役どころがあり、そして単純に「嘩形」VS「生徒会」の構図では収まらない彼らの苦悩や葛藤があり、よくもまあ自分でも4巻にまとまってるなあwと。
もちろん描き足りなかった部分や、もうちょっとこうしたい、ああしたいと思う部分が無いでもないんですが……
(特に当時の俺達なにしてたの!?と思ったのは、上記のキャラクターのうち数人、作中にフルネームが出ていない! この記事は当時の設定見返して書きましたw)
……それはそうと、この記事をここまでじっくり読んでくれた方はいらっしゃるでしょうか。
Jコミは無料なんで、こんなとこまで読まずとも、全4巻、サクッと読んで来ていいんですよ?
けっこうネタバレもしてますし。
というか、ここまで読んでくれた方のうち、何人かは、
「おや?」
と思っているのではないでしょうか。
ええ、そうです。実はこれ『学園ノイズ』、
アレに似てるんですよ。
アレってのは、コレですよ?
『悪徒-ACT-』。
主人公(嘩形弾/港陽虎)が、
友(早乙女真希志/大倉山益龍)の形見を手に、その仇を探し、
学園(共生学園/屠塚高校)に潜入する。
途中、舎弟肌の友人(草壁鉄太/反町高知)や多くの敵を仲間として巻き込みつつ、
大きな敵(生徒会/【更生省】)と戦う。
ほら、構成似てるでしょう?
違うのは、
嘩形弾が「〝自由〟を語り、根性で殴って相手に勝つ」のと、
港陽虎が「相手の武器である変身スカジャンを〝着こなして〟相手に勝つ」という部分。
陽虎がスカジャンを〝着こなす〟というのは、3分16秒の限界時間まで根性で変身続けて戦うって意味だから、「根性」って部分は同じなんですがw
あと、『悪徒-ACT-』のほうには、男臭い世界観に紅一点のヒロイン(ライバル)役として、
針塚杏(はりつかアン)
という「男の娘」キャラがいるんですが、今でこそそんな珍しくない設定ながら、『学園ノイズ』からの脱皮を図ろうとして飛び道具設定新たに付け加えてしまい、それもまた時代が早過ぎて失敗しちゃった事は、まあ余談です。
つまり『学園ノイズ』は『悪徒-ACT-』の元ネタになってます。
というのも「自由」を語る説教臭さや、その拳に宿るチカラが精神的過ぎてあまり読者に届かなかったようで、『学園ノイズ』のアンケートは下の下。
それでもなんとか4巻まで出してもらえましたが、特に今『学園ノイズ』4巻を持ってる人はすげーそれ貴重品ですよ! ってレベルの部数しか出てません。
そんな『学園ノイズ』を、わかりやすい「強さ」のアベレージ――変身ヒーローという文脈で書いてみたらどうなるか、そんな挑戦でもあったんですよ。『悪徒-ACT-』は。
もちろんまったく同じでは(俺が書いてて)面白くないですし、横島さんにも申し訳ないですし、当然「チャンピオン」にも失礼な話じゃないですか。
なので、入り方は同じものの、『悪徒-ACT-』は『学園ノイズ』とは結果、全く別の話であること、両方を読んでいただければすぐにわかってもらえると思います。
つまり何が言いたいかと言うと……
『学園ノイズ』の知名度の低さに甘んじて、
『悪徒-ACT-』はセルフパロディから導入したこと、
今まで言ってませんでしたごめんなさい。
まあ、でも、自分の作品だしね。
オオシマにはナイショにしてて、日本経つ前の彼と会って、
オ「お前のマンガ、『ジップ・オン!』だっけ?」
猪「読んでねえだろ、てめぇ」
なやり取りあったのも、その贖罪ですよ。(?)
というわけで『学園ノイズ』、Jコミで無料配信になりましたからね、
どんどん読んで、『悪徒-ACT-』との類似点見つけてニヤニヤしてみてください!
さあ皆さん、下記バナーをクリックしてみて!してみて!
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あと、絶版だけどコミックスの在庫はまだ一迅社にあるはずです。
もし無料で読んで気に入ってくれて、本棚に現物を置きたいなーという喜ばしい気分になってもらえたなら、コミックスの在庫はあるか、通販できるか、直接一迅社に問い合わせてみてください。
(一迅社オンラインショップの検索では出て来ないのですが、コミックス在庫の管理と販売は続けてもらってるはずなので……)
一迅社