朝日新聞デジタル:漫画家・佐渡川準さん自殺か 代表作「無敵看板娘」 - おくやみ
ちょっと、このニュースに心がざわついております。
「お悔やみ申し上げます」というセリフはあまりに形骸化した言葉に見えて、使いたくないです。
佐渡川先生はわたしがタダのチャンピオン読者だった時からチャンピオン作家として活躍しており、やや低迷期に思えた時期に、「無敵看板娘」アニメ化で確かにチャンピオンを支えて持ち直した作家さんの一人だと思います。
チャンピ読者だった自分が、幸運にも「悪徒」でチャンピオン連載することが出来た時も、「PUNISHER」が新連載同期でした。
作家歴が純粋にチャンピオンからであり「無敵看板娘」で実績もある佐渡川先生を、様々な出版社を渡り歩いて来た新参者である自分は、勝手にライバル視もしてましたね。
その勝負の行方は皆さんご存知のとおり。
私が他社へ移ったり、また現状見てのとおりほぼ開店休業中である一方、佐渡川先生は「ハンザスカイ」「あまねあたためる」とたて続けにチャンピオンでの連載を勝ち取っていました。
私もいつか「悪徒」のリベンジを、チャンピオン本誌での連載を、その際はまた勝手にライバル視するぞ! と密かに思っていたのですが。
佐渡川先生はそんな私の勝手な願いを知るはずもなく、そしてどうやら叶えさせてくれなかったみたいです。
私もけっこういい歳なんで、周囲に既に死んだ友人・知人も多いですし、中には自らその命を断った例もあります。
病気ならともかく、自殺や事故で死んだとなると、ほんと突然で、「なんで?」と問うても彼らは答えなんかくれません。
想像するしかなくて、どんどんモヤが胸にたまるばかりです。
正直、私は佐渡川先生とは面識はありません。
人となりはまったく存じ上げません。
でも、僅かな期間でも同じ誌面に載り、こちらの一方的な思いでも作品作りで戦い、負け、密かにリベンジを望んだ相手のひとりです。
もうそんな戦いを望んでも出来ないんだと思うと、残念としか言えません。
上記のとおり、私は佐渡川先生とは面識はありませんが、友人・知人を突然なくした経験はあります。
親しい仲の友人・知人、作家仲間、スタッフ、編集さん。そしてご家族の皆さんの心中はお察しいたします。
最前に使いたくないとは書きましたが、そんな皆さんには本当に「お悔やみ申し上げます」としか言えないんですよね……。
まとまりのないままモヤモヤと続きそうなので、ここまでにしときます。
ちょっと今夜はもう、仕事が手につきそうにないわ。