まあ、編集部に届いたファンレターとかが、連載終わってからとか、担当が転職する時とか、俺らのとこに届くまで妙なタイムラグあることも、あったんだよなあ。(オオシマ+猪原時代。)でもやっぱりアンケも含めて編集部に直接作品の反応が届くほうがいいと思うな。>RT
— 猪原賽【放カタ2巻発売中】 (@iharadaisuke) August 23, 2013
今回は昨日つぶやいたこの発言についてもうちょっと。
一応転載しておくと、私の発言は、
漫画の感想も作者本人に言うより、編集部に出したほうが効果倍増です。勿論直接伝えて下さるのも嬉しいのですが、それだと作者本人が嬉しいだけで終わってしまうので…。
— 水鳥なや (@mina_naya) August 23, 2013
RTで私のTLに入って来たこの発言に対してです。
「オオシマヒロユキ+猪原大介」時代の話なのでだいぶ遡るし、会社も絞られちゃうんだけど、このファンレターのタイムラグ、ホント困ったんですよ。
いや、もしかしたらオオシマが一人でイラストレーターやってた時だろうか。
彼が一度メールでファンの方に「おたより」をもらって、それに返事したのだけど、それ以来何の音沙汰もなくて。
まあ一度返事したとはいえ、もともと知り合いでもないし、きっと作品見てくれてるだろう、まあいいかと忘れて1年以上経った時、編集部から荷物が届きまして。
それ、オオシマがメールを返した直後、そのおたよりをくれたファンの方がさらにくれたリアクション、ご厚意で送ってくれたプレゼントだったんですよ。(なまものではない。確かTシャツだったと思う。)
荷物はメールじゃ送れませんからね。
1年以上も前のプレゼントを今受け取って、どのツラ下げて今更「ありがとう」なんて言えるんだ……と、オオシマは無かったことにしたみたいです。
これのほか、読切が掲載されてだいぶ経った頃、担当だった方が転職をされるというので原稿が返って来まして。
それに「読者の反応」ということでアンケートハガキの一言欄で我々の読切に言及されていた部分をコピーして集めた書類が添付されてたんですよ。
いや、うれしいけど、今かよ……とテンションはあまり上がらなかったですね。
もちろん、昨今の「個人情報保護法」的なアレで、ハガキそのまま、読者の個人情報を作者に晒すわけにもいかないので、そういった方法になったと思うんですが、やっぱりそこまですると「手間」じゃないですか。
後手後手になるのは仕方ないとは言え、あなた退職する時にコレですか……とね。
まあやや記憶が曖昧なんで、どちらも詳しい状況はちょっと違うかもしれませんが。
とは言ってもですよ。
水鳥なや先生の言うとおり、ネットを通じてカンタンに作者にコンタクト取れる現代、気軽にファンメールやひとこと送ってもらえるのは、作者が第一位にうれしい反面、作者の仕事取引先である編集部・出版社にはまるでその情報が伝わらないわけで。
バニラコークの話書いてたらマンガアンケート論になったでござる。
以前この記事でアンケート論を書いた時、「アンケが悪くても売れる作品、アンケが良くても売れない作品もあるということにも言及したほうがいいのでは?」とツッコまれましたが、それは基本的にイレギュラーな事態なんですよ。
無いこた無いけど、滅多にないこと。もしそうなったら編集者はまず首をかしげます。
マンガ雑誌のアンケートは、選挙の出口調査で早々に当確が出るのと同じです。
アンケート結果と世間の評価、そして単行本の売上部数もだいたい比例します。
ファンメールもつぶやきも、そしてネットで言及される書評も、編集部の、そして特に営業部の調査対象では無いんです。
結論
- マンガ家さんを応援するには編集部にそのキモチを伝えるべき
- 編集部は、もしファンレター等届いたら早急に作者に届けるべき
とは言え、上でも言及したとおり、「個人情報保護」の観点から言うと、「2」はちょっと面倒なのもわかりますけどね……
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